アスベスト飛散防止措置が義務付け

アスベストを含む建築材料を使用した建築物や工作物の解体・改修作業には「大気汚染防止法」に加えて、各自治体の条例により、アスベストの飛散防止措置をとることが義務付けられています。

◆施工時の注意事項◆
  1. 事前調査の記録を解体工事の現場に保管
  2. 当該の記録は解体工事終了後も3年間保存
  3. 特定粉じん排出作業の届出や作業計画の作成
  4. 事前調査結果の掲示の強化

2021年の法施行により、石綿含有仕上塗材や石綿含有形成板などを除去する際の作業基準が新設され、正しい方法で作業を実施されていない場合は罰則があります。ジオテクノスでは、徹底した安全管理と法令順守のもと、調査から除去工事までワンストップで行っています。


1. 調査結果の説明・届出について

(1)事前調査結果の説明

  1. 着工の14日前までに元請業者から発注者へ説明
  2. 下請負業者への説明

(2)元請工事業者の届出等義務(都道府県等への届出)

  1. 一定規模以上(対象床面積合計が80m2以上、解体・改造・補修などの請負合計金額が100万以上)の解体等工事は石綿使用の有無に関わらず事前調査結果の記録を作成し、元請工事業者が都道府県等に報告
  2. 事前調査結果の記録の写しを解体工事現場に据え置き、解体工事終了後も3年間保存すること

(3)発注者(自主施工者)の届出義務(所轄労基署への届出)

  1. 特定粉じん排出等作業等の届出

※特定粉じん排出作業とは、石綿含有建築材料が使用されている建築物・工作物を解体、改造等すること
※特定工事とは、上記作業をともなう建設工事のこと
※石綿を多量に発生・飛散させるような除去工事または囲い込みを行う工事は「届出対象特定工事」に該当
※特定粉じん排出等作業を行う際は、届出対象特定工事でない場合でも着工前に作業計画書を作成し、計画に基づいて作業を行うことが必要

アスベスト除去工事
アスベスト除去工事のフロー

2. 除去工事例(飛散性石綿 レベル2 煙突内の石綿除去)

除去工事例(飛散性石綿 レベル2 煙突内の石綿除去)

直径50cm、高さ28.6mの煙突内に残存しているアスベストを除去します。
煙突上部と下部へ養生をし、上部から高圧洗浄にてアスベストを除去していきます。

対象物(煙突)の断面
耐火被覆材として、内部にアスベストが吹付られています。

施工前の煙突下部入口

施工前の煙突下部入口

施工前の煙突内部

施工前の煙突内部

養生シートは2枚重ねにし、徹底した飛散防止措置を行います。
セキュリティゾーンにはエアシャワーや湿式マット、真空掃除機などを設置します。

施工前の煙突下部

施工前の煙突下部

施工前の煙突口

施工前の煙突口

掲示版には、事前調査を行った方法や日付、解体工事の元請業者名や、特定粉じん排出等作業にかかる届出日などを記載すること等掲示内容は法律で定められています。
解体工事前には、自治体への届出、また担当労基所へ特定粉じん等作業届出が必要です。

作業掲示版の掲示

作業掲示版の掲示

当該自治体環境部による立会検査

当該自治体環境部による立会検査

煙突上部より高圧洗浄機を使って内部の石綿を剥離していき、煙突下部に溜まった石綿をかき出します。

煙突上部

煙突上部

煙突下部

煙突下部

石綿剥離後は飛散防止剤を塗布し、除去完了です。
除去工事後の作業に関する記録の作成・保管(3年)が必要です。

石綿剥離後の煙突内部

石綿剥離後の煙突内部

飛散防止剤塗布後

飛散防止剤塗布後

この他、石綿含有形成板や石綿含有仕上塗材などの除去工事も行っております。